2009年04月25日

本資料は、米国時間4月15日に米国バイオジェン・アイデック社が報道関係者向けに発表した資料の訳文です。

バイオジェン・アイデック社が第61回米国神経学会年次総会で先進的な多発性硬化症フランチャイズと製品パイプラインを紹介 当社のMSフランチャイズが「MS治療の成功」の定義について新たな基準を設定する

マサチューセッツ州ケンブリッジ(2009年4月15日)‐バイオジェン・アイデック社(NASDAQ:BIIB)は本日、2009年4月25日か ら5月2日までワシントン州シアトルで開催される第61回米国神経学会年次総会(AAN)の期間中に、同社が協力する研究の成果について、口演とポスター 発表で合計25題の発表が行われると公表しました。これらの発表は全てが最新の抄録ではありませんが、バイオジェン・アイデック社が自社で、あるいは他社 と共同で現在販売し、または開発している多発性硬化症(MS)治療用の5種類の化合物が取り上げられます。すなわち、既に承認された2種類の製品(タイサ ブリ®*[ナタリズマブ]およびアボネックス®[インターフェロンβ-1a])と、現在開発中のBG-12(ジメチルフマル酸塩)、ペグインターフェロン β-1aおよびダクリズマブです。

※ タイサブリは、2009年5月現在、日本では発売されておりません。海外における情報については、
www.tysabri.comwww.biogen.comwww.elan.com、をご覧ください。

バイオジェン・アイデック社の副社長でチーフ・メディカル・オフィサー(神経分野担当)のマイケル・パンザラ(Michael Panzara)博士は、「バイオジェン・アイデック社は、MSという疾患に一生付き合っていかなければならない患者さんにとって、『治療の成功とは何 か』という定義を新たなものに変えつつあります。当社は、タイサブリがMSの疾患進行を遅らせるだけでなく、それ以上の効果があることを示しました。実際 に、タイサブリの臨床試験に参加した患者さんの中には、MSの疾患活動性が全くみられなくなった方や、身体機能障害度が治療開始時に比べて改善した方もい らっしゃいます。」と述べています。

パンザラ博士はさらに次のように述べています。「バイオジェン・アイデック社は、ペグインターフェロンβ-1aを含む堅固なパイプラインを擁し、 MSの研究と開発の最前線にいます。ペグインターフェロンβ-1aについては、今年半ばまでに第Ⅲ相臨床試験を開始する予定です。バイオジェン・アイデッ ク社は、MSに対するインターフェロンβ治療において、10年以上にわたってパイオニアの地位にあります。ペグインターフェロンβ-1aは、インターフェ ロンβ治療における革新的薬剤になるであろうと期待しています。

また、神経保護作用が期待される経口薬BG-12については、早期MS患者さんにおいて良好な結果を得ており、順調に第Ⅲ相臨床試験を開始し、現在 2,000例以上のMS患者さんが登録されています。これ以外にも、異なる作用機序を持つ興味深い複数の化合物がいろいろな研究開発段階に進んでおりま す。例えば、MSにより損傷した神経の修復を誘導できる可能性がある化合物が、前臨床段階にあります。当社は、世界中のMS患者さんの生活の質を向上させ るために最善を尽くしています。」

以下は、バイオジェン・アイデック社の販売製品ポートフォリオから厳選した、AANで紹介するデータのハイライトです。 

タイサブリに関するポスター発表と口演は合計 14題あります。主要なデータは、タイサブリがMSによるミエリン鞘の損傷の修復を促進すると共に、損傷からミエリン鞘を保護する可能性があるということ を示すものです(ナタリズマブ(タイサブリ®)が多発性硬化症患者の再ミエリン化を促進:ボクセル磁化移動画像ケースコントロール研究 [Natalizumab (Tysabri®) Promotes Remyelination in Patients with Multiple Sclerosis. A Voxel-Wise Magnetization Transfer Imaging Case-Control Study]―P03.071)。別の主要なポスターでは、臨床試験を事後解析した結果、一部の再発型MS患者さんにおいて、EDSSスケールで測定した 身体機能の改善が認められたというデータを発表します(再発型多発性硬化症患者におけるナタリズマブによる身体機能障害の持続的な改善 [Sustained Improvement in Physical Disability with Natalizumab in Patients with Relapsing Multiple Sclerosis]―P06.131)。また、プレゼンテーションでは、タイサブリの安全性と有用性に関する最新情報を提供します(再発型多発性硬化症 患者へのナタリズマブ投与:TOUCHTMおよびTYGRISを含む有用性および安全性に関する最新情報[Natalizumab in Patients with Relapsing Multiple Sclerosis: Updated Utilization and Safety Results including TOUCHTM and TYGRIS]―S11.005)。

※ タイサブリは、2009年5月現在、日本では発売されておりません。海外における情報については、
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アボネックスに関するポスター発表と口演は、合 計6題あります。ハイライトはCHAMPIONS試験の延長試験に関するポスター発表です。この試験は、CIS(臨床的にMSが疑われる症状)の段階で治 療を開始した患者さんと、二度目の再発を経験し確実にMSと診断された後すぐに治療を開始した患者さんについて、これまでで最長の期間にわたって追跡調査 したものです(CHAMPIONS延長試験:MSであるリスクの高いCIS患者の10年間にわたる追跡調査[CHAMPIONS Extension Study: 10 year Follow-up after a Clinically Isolated Syndrome (CIS) in High Risk Patients]―P06.137)。口演では、アボネックスの潜在的作用機序に関するエビデンスを紹介します(インターフェロンβ治療により多発性硬 化症患者のFoxP3発現およびCD56brightナチュラルキラー細胞が増加[Interferon-beta Treatment Increases FoxP3 Expression and CD56bright Natural Killer Cells in Subjects with Multiple Sclerosis]―S06.001)。

ひときわ目を引く開発パイプライン・プログラムは、ペグインターフェロンβ-1a、BG-12、ダクリズマブです。

バイオジェン・アイデック社の神経研究開発担当上席副社長であるアルフレッド・サンドロック(Alfred Sandrock)博士は、次のように述べています。「バイオジェン・アイデック社は、業界で最も多くのMSパイプラインを保有しています。多数のプログ ラムが進行中であり、MSを治療する上で非常に重要と考えられている多くの疾患経路をターゲットとしています。現在までのところ、当社のパイプライン・プ ログラムの多くは、臨床試験で有望な結果を得ており、私たちは、これらの化合物の開発継続に大いに期待を寄せています」。 

BG-12に関するポスター発表が2題ありま す。具体的には、「ジメチルフマル酸塩(BG00012)はげっ歯類EAEモデルでアストログリオーシスを阻害」(Dimethyl Fumarate (BG00012) Inhibits Astrogliosis in Rodent EAE Models)(P08.054)、および「ジメチルフマル酸塩(BG00012)はin vivoおよびin vitroモデルでマクロファージの炎症性活性を阻害」(Dimethyl Fumarate (BG00012) Inhibits Macrophage Inflammatory Activity In Vivo and In Vitro Models)(P09.114)の2題です。いずれのポスター発表も、BG-12には、抗炎症作用と神経保護作用につながると考えられる二重の作用機序 があるという可能性を明らかにしています。 

ペグインターフェロンβ-1aに関するポスター 発表は2題あります。1題は、最近終了した第Ⅰ相臨床試験での安全性評価の結果を紹介するものです(健康志願者を対象とした第Ⅰ相臨床試験で、ペグイン ターフェロンβ-1aは安全性が高く忍容性も良好で薬理学的に有効であることを立証[Phase 1 Studies Demonstrate that PEGylated Interferon Beta-1a is Safe, Well Tolerated, and Pharmacologically Active in Healthy Volunteers]―P06.129)。もう1題は、同じ第Ⅰ相臨床試験から、用法と用量に関するデータを発表します(健康志願者におけるペグイン ターフェロンβ-1aの薬物動態学的・薬力学的プロフィール:2つの第I相臨床試験の結果[Pharmacokinetic and Pharmacodynamic Profile of PEGylated Interferon Beta-1a in Healthy Volunteers: Results from 2 Phase 1 Clinical Studies]―P06.140)。これらのデータに基づき、今年半ばまでに第Ⅲ相臨床試験に進める予定です。 

ダクリズマブに関するポスター発表は1題です。 このポスター発表では、T細胞の活性が低下することがMSに対するダクリズマブの作用に寄与する(作用の要因となる)可能性があることを示している第Ⅱ相 CHOICE試験の結果を紹介します(ダクリズマブ治療により活性化T細胞が減少:CHOICE MS試験の結果[Daclizumab Treatment Reduces Activated T Cells: Results from the CHOICE MS Study]―P01.107)。 

バイオジェン・アイデック社は、未だ有効な治療 法がなく、高い医療ニーズが存在する治療分野において、新たな治療の基準を生み出しています。1978年に設立されたバイオジェン・アイデック社は、革新 的な治療薬の発見、開発、製造、商品化で、世界的リーダーの地位を占めています。リンパ腫、多発性硬化症、関節リウマチなど治療薬を主要製品とし、世界 90ヵ国以上において、患者さんの治療に貢献しています。製品表示、プレスリリース、当社に関するその他の情報については、www.biogen.comをご覧ください。 

タイサブリは、米国では再発型MS、欧州連合で は再発寛解型MSを適応症として承認されている薬剤です。New England Journal of Medicineで発表されたデータによると、タイサブリ治療により、2年後の年間再発率がプラセボと比較して68%低下し(p<0.001)、身体機能 障害進行の相対リスクは42~54%低下しました(p<0.001)。

また、タイサブリは、従来のクローン病(CD)治療法やTNF-α阻害薬の効果が不十分であるか、または忍容性が不良で、炎症所見があり、中等度か ら重度の活動性がある成人CD患者さんに対して、臨床効果をもたらし、寛解へ導入し維持することを目的として、米国で承認されています。米国における全処 方情報によると、タイサブリの効果があった患者さんの54%で、1年間の全来院を通じて効果が持続したのに対し、プラセボを投与した患者さんで効果が持続 したのは20%(p<0.001)であり、両者の差は34%でした。

タイサブリは進行性多巣性白質脳症(PML)、すなわち、死亡や重度の障害につながることが多い、脳のウイルス性日和見感染のリスクを高めます。 PMLの症例は、免疫調整薬や免疫抑制薬と併用した患者さんだけでなく、タイサブリを単剤療法として投与された患者さんでも報告されています。このほか、 タイサブリによる重篤な有害事象として、過敏症反応(アナフィラキシーなど)や感染があります。重篤な日和見感染やその他の非定型感染が認められており、 一部の患者さんではタイサブリと免疫抑制薬が併用されていました。また、タイサブリの治療を受けた患者さんでは、ヘルペス感染がわずかに多く発生します。 MSおよびCDの臨床試験において、重篤な感染を含むその他の重篤な有害事象の発現数および発現率は、タイサブリ投与群とプラセボ投与群とでほぼ同じでし た。MS患者さんに高頻度に発現した有害事象は、頭痛、疲労、インフュージョン・リアクション、尿路感染、関節・四肢の疼痛、発疹でした。一方、CD患者 さんに高頻度に発現したその他の有害事象には、気道感染と悪心でした。製造販売後においては、臨床的に重要な肝障害が報告されています。

タイサブリは世界40ヵ国以上で承認されています。バイオジェン・アイデック社とエラン社(NYSE:ELN)は、タイサブリの開発と販売業務に関して50対50のパートナーシップを結んでいます。

※ タイサブリは、2009年5月現在、日本では発売されておりません。海外における情報については、
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アボネックスは再発型MSに対して世界中で最も 多く処方されている治療薬であり、約13万5千人の患者さんに投与されています。身体機能障害の進行を遅らせ、また再発を減らすことを目的として、再発型 MS治療薬として使用されています。また、アボネックスは、初めて臨床的にMSの発作を経験し、脳MRI検査でMSに特徴的な所見のある患者さんを適応と して承認されています。

アボネックスによる副作用で最も多いのは、筋肉痛、発熱、疲労、頭痛、悪寒、悪心、嘔吐、疼痛、無力症などのインフルエンザ様症状です。

うつ病などの気分障害のある患者さんや発作性疾患のある患者さんには、アボネックスを慎重に投与する必要があります。妊娠している女性にはアボネッ クスを使用してはいけません。心臓病に患者さんの場合は、注意深くモニタリングする必要があります。肝障害の兆候がないか、患者さんをモニタリングする必 要もあります。アボネックスによる治療中は、定期的に血液化学検査と血液学的検査を行うことが推奨されます。アナフィラキシーの症例が報告されたことはほ とんどありません。全ての処方情報については、www.AVONEX.comをご覧ください。 

ペグインターフェロンβ-1aは、現在、臨床開発段階にあります。 

BG-12は、現在、第Ⅲ相臨床開発段階にあり ます。CONFIRM(COmparator and aN oral Fumarate In Relapsing-remitting MS)試験の患者登録が、北米、欧州、その他世界各地で現在進められています。CONFIRMは、再発寛解型MS患者さんを対象にBG-12の安全性と有 効性を検討するための、2年間のランダム化・多施設共同・二重盲検・プラセボ対照・用量比較試験です。CONFIRMでは、比較対照薬群にグラチラマー酢 酸塩(コパキソン®)も使用する予定です。先日、DEFINE(再発寛解型MS患者を対象とした経口フマル酸の有効性および安全性の検 討:Determination of the Efficacy and safety of oral Fumarate IN rElapsing-remitting MS)試験で、1,241例の患者さんの登録が完了したことが発表されました。CONFIRMに関する詳細な情報については、ms@dandersoncompany.comに電子メールでお問い合わせください。 

ダクリズマブは、現在、第Ⅱ相臨床開発段階にあります。バイオジェン・アイデック社は、PDLバイオファーマと協力して、MS治療薬としてのダクリズマブの開発を進めています。 

本プレスリリースには、当社の販売製品および開 発中の製品についての将来予測(いわゆる見通し)に関する記述が含まれています。医薬品の開発および商品化は高いリスクを伴い、当社の製品はすべて、多く のリスクと不確実性によって影響を受けます。重要なリスク要因として、FDAをはじめとする規制当局が提起した懸念や疑問に当社が十分に対処できないこ と、当社製品による有害事象の発現、新たに得られたデータにより生じる懸念、開発中の製品の承認が得られないこと、当社製品に関する安全性の問題の発現ま たはリスク、あるいはその両方が、臨床試験で観察されたものに比べて高いこと、などがあります。また、当社はその他の予期しない困難に遭遇する可能性もあ ります。その他のリスクおよび不確実性については、Form 10-KおよびForm 10-Qによる年次決算報告書の「1.Aリスク要因」の項や、米国証券取引委員会に提出した報告書に記載されています。これらの将来予測に関する記述は、 本プレスリリースを発行した時点での内容であり、新しい情報、将来の出来事またはその他の事項の如何によらず、当社は将来予測に関する記述を公式に更新す る義務を負いません。

その他のプレスリリース

  • 2009年11月09日プレスリリース 「アボネックス® 筋注用シリンジ30μg」 日本での発売から3年 ~ ルアーロック型シリンジへ切り替え シリンジと注射針の接合部を改良 ~
  • 2009年09月01日プレスリリース 「多発性硬化症治療薬の製造販売後臨床試験」の登録期間が終了しました。
  • 2009年08月20日プレスリリース 「アボネックス® 筋注用シリンジ30μg」 多発性硬化症治療の新たな選択肢として支持を拡大 ~使用患者数が1000例に達する~
  • 2009年05月29日プレスリリース バイオジェン・アイデック、「世界多発性硬化症の日」に参画 ~多発性硬化症を完治させる治療法の実現に向けた声明文を公表~
  • 2009年04月30日米国でのプレスリリース 10年間の追跡調査の結果、早期多発性硬化症の患者さんにアボネックス(AVONEX®)を投与することにより、長期間に渡って治療ベネフィットがあることが判明