2015年08月05日

本資料は、米国バイオジェン社が 2015年7月22日(米国現地時間)に発表しましたプレスリリースの日本語訳を参考資料として発表させていただくものです。従いまして、必ずしも日本の 状況を反映したものでないことをご了承ください。 また、内容につきましては原本である英文が優先します。

バイオジェン、アルツハイマー病治療薬候補aducanumab(BIIB037)第1b相試験の 新たな解析結果を国際アルツハイマー病会議2015(AAIC®2015)において発表

バイオジェン(本社:米国ケンブリッジ ボストン)は先週、アルツハイマー型認知症治療薬候補aducanumab(BIIB037)の第1b相試 験の中間解析結果を発表しました。今回の解析には投与量6mg/kg群の54週間のデータが加わり、前駆期もしくは軽度のアルツハイマー病患者さんに対し てaducanumabが画像上もしくは臨床上の評価において、許容可能な安全性プロファイルと有望な有効性を示すものであり、これは前回の発表結果を裏 打ちする結果となっています。 これらのデータは、ワシントンDCで開催された2015年国際アルツハイマー病会議(AAIC)において、本年7月22日に発表されました。

バイオジェン グループ・シニア・バイス・プレジデント兼チーフ・メディカル・オフィサーAlfred Sandrockは次のように述べています。「今回の解析結果も、前駆期もしくは軽度のアルツハイマー病患者様にaducanumabを投与すると、用量 に応じてアミロイド斑が統計学的に有意といえるまで減少し、認知機能の低下も抑制されることを示しており、心強く思います。当社は第III相臨床試験に向 けて患者様のスクリーニングを開始しました。PRIME試験の結果から、aducanumabはいつの日か、アルツハイマー病患者様の症状改善に有用な治 療薬になるのではないかと期待しています」

前回発表済みの解析結果と同じく、6mg/kg群の54週間のデータでも脳内アミロイドβの減少が統計学的に有意であることが示されました。探索的 な解析では、ミニメンタルステート検査(MMSE)と臨床的認知症重症度判定尺度(CDR-SB)で評価されたとおり、6mg/kgの投与で症状悪化の抑 制が認められましたが、十分に有意ではありませんでした。プラセボ群とすべてのaducanumab投与群を対象とした解析では、症状悪化の抑制は用量依 存的であり、この用量依存性は上記のどちらの評価尺度においても統計学的に有意でした。

バイオジェン・ジャパン株式会社代表取締役社長スティーブ・スギノは次のように述べています。「バイオジェンは、科学的イノベーションを追求する世 界的バイオテクノロジー企業であり、このアルツハイマー病においても革新的な治療法の開発を実現させるべく長年取り組んでいます。今回の中間解析結果は、 私たちが追求する科学の革新性の一つの表れではないかと考えています。とりわけ高齢化が深刻化する日本の社会にとって、そして何よりもアルツハイマー病の 患者様にとって非常に意義のあるものと確信しています。」

 

■PRIME試験について

PRIME試験は第1b相無作為化二重盲検プラ セボ対照反復投与試験(継続中)であり、前駆期もしくは軽度のアルツハイマー病患者さんを対象に、aducanumabの安全性、忍容性、薬物動態 (PK)、薬力学(PD)、臨床効果を評価する試験です。被験者の内訳は1mg/kg群(n=31)、3mg/kg群(n=33)、6mg/kg群 (n=30)、10mg/kg群(n=32)、プラセボ群(n=40)となっています。そのほか、用量漸増法による試験も進行中です。

1mg/kg群、3mg/kg群、10mg/kg群について3月に発表した解析結果では、54週間経過した時点でプラセボ群と比べて、アミロイドβ が用量と時間に応じて減少し、症状悪化が抑制されていました(MMSEおよびCDR-SBによる評価)。6mg/kg群については26週間までのデータが 報告され、プラセボ群に比べてアミロイド斑が減少していました。

今回、AAIC 2015で発表された解析結果には、6mg/kg群と対照群(n=10)の54週間のデータも含まれています。他の投与群(1mg/kg、3mg/kg、 10mg/kg)の最新データは、事前に規定された統計モデルに従い、6mg/kg群の対照群を含めプラセボ群が拡大したこと(n=40)を反映したもの になっています。

 

 

■安全性に関する試験結果

Aducanumabは今回の解析において、許 容可能な安全性と忍容性のプロファイルを示しました。これは本試験のこれまでの解析結果と一致しています。最も多く報告された治療関連の重篤な有害現象 (SAE)と有害事象(AE)は、ARIA(アミロイド関連の画像上の異常所見)でした。

Aducanumab (BIIB037)について

Aducanumab (BIIB037)は、現在開発中のアルツハイマー型認知症治療薬候補です。Aducanumabは、Reverse Translational Medicine (RTM)と呼ばれるNeurimmune社の技術基盤を活用し、認知障害の兆候がない健康な高齢者ドナーと、認知障害はあるが認知機能の低下が非常に緩 やかな高齢者ドナー集団からスクリーニングされたヒト型遺伝子組換モノクローナル抗体(mAb)です。バイオジェンは共同開発及びライセンス契約に基づ き、Neurimmune社からaducanumabのライセンスを取得しました。

Aducanumab は、可溶性オリゴマーを含む凝集型アミロイドβとアルツハイマー型認知症患者の脳内のアミロイド斑に含まれる不溶性線維型アミロイドβを標的とします。非 臨床試験と臨床第1b相試験中間結果から、aducanumab治療はアミロイド斑を減少させるということが示されています。

現在、世界規模で行うaducanumabの第III相試験としてENGAGE及びEMERGEの準備を進めております。この試験では、初期アルツ ハイマー型認知症の患者さんにaducanumabを投与した場合の有効性と安全性が評価されます。いずれの試験も北米、欧州、アジア太平洋地域の20カ 国以上、約150の医療施設で行う予定です。

詳しくは、www.aducanumabclinicaltrials.com または clinicaltrials.govをご覧ください。

 

 

アルツハイマー型認知症について

アルツハイマー型認知症は進行性の神経変性障害で、最終的に日常生活が不可能になる認知機能低下と行動障害が特徴です。2010年時点で世界中に2500万人の患者さんがいると推定されており1) 、日本での認知症有病者数は約462万人と推定され2) 、今後さらに高齢化が進むにつれ患者数は増加していくと予測されます。その病態生理学的変化は、臨床診断へと導かれる症状が発症する何年も前に始まるということが示唆されており、進行に伴い、認知機能低下、行動障害、機能障害などがあらわれます。

1) World Health Organization Dementia a Public Health Priority, http://www.who.int/mental_health/publications/dementia_report_2012/en/2014年12月10日にアクセス。

2) 厚生労働科学研究費補助金 認知症対策総合研究事業「都市部における認知症有病率と認知症の生活機能障害への対応」2013年5月報告

 

バイオジェン・ジャパン株式会社ついて

バイオジェン・ジャパンは、米国バイオジェンの 日本法人です。バイオジェンは、最先端の科学と医薬品研究を通じて、神経変性疾患、血友病、自己免疫疾患領域における革新的な治療薬を創薬開発し、世界中 の患者様に届けています。当社は1978年にノーベル賞受賞者らによって設立され、世界で最も歴史のある独立系バイオテクノロジー企業として、日本では 2000年より事業を展開しています。http://www.biogen.co.jp

 

 

その他のプレスリリース

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