2016年09月01日

本資料は、米バイオジェン社が 2016年8月31日(現地時間)に発表したプレスリリースの日本語訳を参考資料として発表させていただくものです。よって必ずしも日本の状況を反映したものでないことをご了承ください。内容につきましては原本である英文が優先します。

 
 

バイオジェンが開発中のアルツハイマー病治療薬aducanumabの前臨床試験と第1b相試験の結果が英科学誌ネイチャー誌に掲載

前駆期および軽度のアルツハイマー病の患者を対象とした第1b相臨床試験においてアミロイド斑の用量依存的な減少を観察

探索的評価項目では用量依存的な認知機能低下の抑制効果も

マサチューセッツ州ケンブリッジ– バイオジェン(NASDAQ:BIIB)が開発中のアルツハイマー病(以下、AD)治療薬aducanumabの前臨床試験と第1b相試験PRIMEの結果が8月31日、英科学誌ネイチャー(NATURE)誌に掲載されました。「抗アミロイドβ抗体aducanumabがアルツハイマー病のアミロイド斑を減少」と題する記事全文はネイチャー誌の2016年9月1日号に掲載されています。http://www.nature.com/nature/journal/v537/n7618/full/nature19323.html

動物モデルを用いた前臨床投与試験と第1b相プラセボ対照臨床試験は前駆期および軽度のAD患者(n=165)を対象に実施されたものであり、いずれもaducanumab投与が脳内のアミロイドβを用量依存的に減らすことを示しました。アミロイド斑の蓄積はADの進行に関与しており、仮説によると、アミロイド斑を除去できればAD患者の臨床上の機能低下を遅らせることができると考えられています。

バイオジェンのエグゼクティブ・バイス・プレジデント兼チーフ・メディカル・オフィサーであるアルフレッド・サンドロック(M.D., Ph.D)は、次のように述べています。「これらaducanumabの初期段階の研究結果はアルツハイマー病に苦しむ方々へのaducanumab投与が脳内のアミロイド斑を除去する可能性および認知機能低下を遅らせる可能性を示すものです。ネイチャー誌への掲載は、この研究に携わった多くの科学者や臨床研究者、ならびに臨床試験に協力してくださった患者さんと共有すべき達成事項であり、すべての方々に感謝しています」。

アミロイド斑減少に加え、探索的評価項目として臨床的認知症重症度判定尺度(CDR-SB)およびミニメンタルステート検査(MMSE)の解析の結果、用量依存的かつ時間依存的な臨床的機能低下を抑制することが示されました。また第1b相試験では、aducanumabは許容可能な安全性と忍容性のプロファイルを示しました。薬剤の投与による重篤な有害事象(SAE)と有害事象(AE)としてはARIA(アミロイド関連画像異常)が最もよくみられました。

この論文で紹介された前臨床研究は、2013年3月にイタリアのフィレンツェで開催された「アルツハイマー病とパーキンソン病国際会議(AD/PD)」で初めて発表されました。第1b相試験のデータは2015年3月にフランスのニースで開催されたAD/PDで最初に発表されました。

現在、aducanumabは、バイオジェンによる2つの第III相国際共同試験であるENGAGE試験とEMERGE試験において評価が進行中です。これらの試験ではaducanumab投与が早期アルツハイマー病患者の認知機能および日常生活機能の低下を抑制するかどうかの有効性ならびに安全性を評価解析します。

日本でも第III相国際共同試験であるENGAGE試験とEMERGE試験を実施中です。国内での臨床試験に関するお問い合わせは、バイオジェン・ジャパンのウェブサイトの「治験について」ページ、

https://www.biogen.co.jp/ja_JP/research-pipeline/clinical-trials.html、あるいは治験コールセンター(0800-800-6353、月曜~金曜 祝日除く、9:00-18:00)にお問い合わせください。

 

Aducanumabについて

Aducanumab(BIIB037)は早期アルツハイマー病の治療薬として開発中の化合物であり、リバース・トランスレーショナル・メディシン(Reverse Translational Medicine: RTM)はと呼ばれるNeurimmune社の技術基盤を活用し、認知機能障害の兆候がない健康な高齢者ドナー、または、認知機能障害はあるが認知機能の低下が非常に緩やかな高齢者ドナー集団から集めた、匿名化されたB細胞ライブラリーから得られたヒト遺伝子組換モノクローナル抗体mAbです。バイオジェンは共同開発およびライセンス契約に基づき、Neurimmune社からaducanumabのライセンスを取得しました。

Aducanumabは、アルツハイマー病患者の脳内にある可溶性のオリゴマーおよびアミロイド斑として蓄積する不溶性線維を含む凝集したアミロイドβを標的としていると考えられます。前臨床および第1b相臨床試験の中間解析結果は、aducanumab投与がアミロイド斑の蓄積値を減少させることを示しています。

 

アルツハイマー病について

アルツハイマー病(AD)は、進行性の神経変性疾患です。この疾患は、認知機能障害と行動障害を来すことを特徴とし、最終的には日常生活を送ることができなくなります。2010年には、アルツハイマー病の患者数は世界全体で2500万人にのぼると推定されていました  。これまでの研究によればアミロイド斑の蓄積などの病態生理学的変化は、臨床診断がつく症状が発現する何年も前に始まることが明らかになっており、進行に伴い認知機能の低下、行動障害そして機能障害など、アルツハイマー病によくみられる症状が現れます。

 

バイオジェンについて

最先端の科学と医学を通じて、バイオジェンは神経変性疾患、血液疾患、自己免疫疾患の革新的な治療法の発見および開発を行い、世界中の患者様に提供します。1978年に設立されたバイオジェンは、世界で最も長い歴史のある独立したバイオテクノロジー企業の一つであり、多発性硬化症と血友病の治療法における先進性と革新性で世界中の患者さんに貢献しています。製品情報、プレスリリース、同社に関するその他の情報については、http://www.biogen.com およびバイオジェン社専用Twitter(https://twitter.com/biogen)をご覧ください。

その他のプレスリリース

  • 2016年12月26日FDAがバイオジェンのSPINRAZA™(ヌシネルセン)を承認 世界初の脊髄性筋萎縮症治療薬
  • 2016年12月21日バイオジェンがミシェル・ヴォナッソスを最高経営責任者(CEO)に指名
  • 2016年12月19日多発性硬化症治療薬「テクフィデラ®カプセル」製造販売承認取得
  • 2016年12月12日脊髄性筋萎縮症の治療薬候補ヌシネルセンナトリウム日本でも承認申請
  • 2016年11月10日バイオジェンとIONIS社:ヌシネルセンが遅発型脊髄性筋萎縮症に対する第III相CHERISH試験の中間解析で主要評価項目を達成