本資料は、米バイオジェン社が 2019年12月13日(現地時間)に発表したプレスリリースの日本語訳として発表させていただくものです。内容につきましては原本である英文が優先します。

 

バイオジェン、進行性核上性麻痺(PSP)を対象とする第II相試験のトップライン結果を報告

臨床第II相PASSPORT試験において主要評価項目は達成されず、進行性核上性麻痺(PSP)を対象とするgosuranemabの今後の開発を中止

マサチューセッツ州ケンブリッジ-2019年12月13日-バイオジェン(NASDAQ略称:BIIB)は、進行性核上性麻痺(PSP)を対象とするgosuranemab(BIIB092)の臨床第II相PASSPORT試験のトップライン結果を発表しました。52週でのPSP評価スケール(PSPRS)によって評価される主要評価項目は、統計学的な有意差を示しませんでした。また本試験は、臨床上の主要な副次的評価項目でも有効性を示しませんでした。これらの結果から、バイオジェンはPSPおよびタウオパチーを主な病理とする他の疾患を対象とするgosuranemabの開発を中止します。

バイオジェンの研究開発担当エグゼクティブバイスプレジデント&チーフ・メディカル・オフィサーのアルフレッド・サンドロックJr. M.D., Ph.Dは、次のように述べています。「第II相PASSPORT試験における有効性に関する結果は残念です。しかし、治療選択肢が存在しない、あるいはあっても限られている神経変性疾患の患者さんの大きなアンメットメディカルニーズに応える可能性のある治療法の開発を推進する、という私たちの決意は揺らぐことはありません」。

PASSPORT試験における安全性の結果は、これまでに得られているgosuranemabの試験結果と概ね一貫していました。本試験の詳細な結果は、今後の学会等で発表される予定です。

バイオジェンは、アルツハイマー病(AD)による軽度認知障害または軽度ADを対象に、同じgosuranemabを用いて進行中の第II相TANGO試験については、疾患病理が異なることから、継続してまいります。

gosuranemabについて
gosuranemab(BIIB092)は、N末端タウを標的とするヒト化モノクローナル抗体です。gosuranemabを介するN末端タウの除去がタウオパチーの疾患の進行を抑制するかどうかを評価するために研究されています。

臨床第II相TANGO試験は、アルツハイマー病による軽度認知障害または軽度アルツハイマー病の患者さんを対象に、gosuranemabの安全性と忍容性を評価するためのものです。

バイオジェンはgosuranemab をブリストル・マイヤーズ スクイブ社から導入しました。

バイオジェンについて
神経科学領域のパイオニアであるバイオジェンは、最先端の医学と科学を通じて、重篤な神経学的疾患、神経変性疾患ならびにその関連疾患領域の革新的な治療法の発見および開発を行い、その成果を世界中の患者に提供しています。1978年にチャールズ・ワイスマン、ハインツ・シェイラー、ケネス・マレー、ノーベル賞受賞者であるウォルター・ギルバートとフィリップ・シャープにより設立されたバイオジェンは、世界で歴史のあるバイオテクノロジー企業であり、多発性硬化症の領域をリードする製品ポートフォリオを持ち、脊髄性筋萎縮症の最初の治療薬を製品化いたしました。また、多発性硬化症および神経免疫疾患、アルツハイマー病および認知症、運動障害、神経筋障害、急性神経疾患、神経認知障害、疼痛、眼疾患といった神経領域の研究においても最先端の活動を展開しています。バイオジェンは生物製剤の高い技術力を活かし、高品質のバイオシミラーの製品化にも注力しています。バイオジェンに関する情報については、https://www.biogen.com/ およびSNS媒体Twitter , LinkedIn , Facebook , YouTube  をご覧ください。

Biogen-36836