本資料は、米バイオジェン社が 2022年3月16日(現地時間)に発表したプレスリリースの日本語訳として発表させていただくものです。内容につきましては原本である英文が優先します。

ADUHELM®の第III相EMERGE/ENGAGE試験データについてThe Journal of Prevention of Alzheimer’sDisease誌に査読付き論文を発表

米国マサチューセッツ州、ケンブリッジ 2022年3月16日: バイオジェン・インク(Nasdaq:BIIB)は、The Journal of Prevention of Alzheimer’s Disease (JPAD) 誌が、早期アルツハイマー病治療薬であるADUHELM®(一般名:アデュカヌマブ)点滴静注100 mg/mLについて、第III相EMERGE/ENGAGE試験の詳細データに関する査読付き論文を掲載したことを発表しました。本論文には臨床試験における主要、副次、三次評価項目をはじめ、安全性情報およびバイオマーカーに関するサブ試験の結果が含まれます。

2021年6月に米国食品医薬品局(FDA)は、アルツハイマー病(AD)の病理に作用する初の治療薬として、ADUHELM®を迅速承認しました。ADUHELM®の適応症は、ADの治療です。ADUHELM®による治療は、臨床試験において治療開始の対象としたADによる軽度認知障害または軽度認知症の患者さんにおいて開始される必要があります。これらの病期よりも早期または後期段階での治療開始に関する安全性と有効性に関するデータはありません。本適応症は、ADUHELM®の治療によりアミロイドβ(Aβ)プラークの減少が認められた結果に基づき、迅速承認プログラムの下で承認されています。本迅速承認の要件として、追加の検証試験による臨床的有用性の確認が必要となります。

バイオジェンの神経変性疾患開発部門のシニアバイスプレジデントであるSamantha Budd Haeberlein, Ph.D.は、「医療関係者の皆様がADUHELM®を適切に使用することへの理解を深めることができる、査読付き論文が発表されたことを嬉しく思います。当社は、継続中の試験および実臨床でのエビデンスから新たな情報を得ながら、医療関係者の皆様が患者さんにとって最善の治療の意思決定を行うために役立つ有効性ならびに安全性データを引き続き提供してまいります」と述べています 。

サンディエゴにある南カリフォルニア大学のAlzheimer Therapeutic Research InstituteのDr. Paul Aisen, MDは、「これらデータの査読付き論文が発表されたことは、サイエンス領域ならびにアルツハイマー病コミュニティにとってこの知見が重要であることを示しています。アルツハイマー病は極めて複雑な病態であり、これら一連のデータが第III相試験結果への理解を促進するために非常に重要です」と述べています。

JPADのウェブサイトのこちらからアクセスできます。

参考資料

ADUHELM®(一般名:アデュカヌマブ)点滴静注100 mg/mLについて

ADUHELM®の適応症は、アルツハイマー病(AD)の治療です。ADUHELM®による治療は、臨床試験において治療開始の対象としたADによる軽度認知障害または軽度認知症の患者様において開始される必要があります。これらの病期よりも早期または後期段階での治療開始に関する安全性と有効性に関するデータはありません。本適応症は、ADUHELM®の治療により観察されたアミロイドβ(Aβ)プラークの減少に基づき、迅速承認の下で承認されています。本迅速承認の要件として、追加の検証試験による臨床的有用性の確認が必要となります。

ADUHELM®は、Aβに対するモノクローナル抗体です。脳内のAβプラークの蓄積は、ADの明確な病態生理学的特徴です。ADUHELM®の迅速承認は、臨床的有用性、この場合は臨床状態の悪化抑制をもたらす可能性が合理的に高い代替バイオマーカーであるAβプラークの減少に対するADUHELM®の効果を示す臨床試験のデータに基づいて付与されました。

ADUHELM®は、次のような重篤な副作用を引き起こす可能性があります。アミロイド関連画像異常(ARIA)は、多くは症状を引き起こさない一般的な副作用ですが、重篤になる場合があります。ほとんどの場合症状はありませんが、頭痛、錯乱、めまい、視力の変化、吐き気などが現れる人もいます。医療関係者は、患者さんに対してADUHELM®による治療前と治療中に磁気共鳴画像法(MRI)スキャンを行い、ARIAの有無を確認します。ADUHELM®は重篤なアレルギー反応を引き起こすことがあります。ADUHELM®の最も一般的な副作用には、脳内または脳表面の微小出血を伴うまたは伴わない脳内の浮腫(ARIA)、頭痛と転倒があります。患者さんは、副作用に関する医学的アドバイスを受けるように医療関係者に相談する必要があります。

2017年から2022年3月13日までの間、バイオジェンとエーザイは共同でADUHELM®の開発、商業化、製造において協働してきました。2022年3月14日より、ADUHELM®の開発、商業化および製造に関してはバイオジェン単独で意思決定を行う権利を保有することになりました。2022年内において両社は、エーザイの当年の費用負担額の上限を設定した上で、グローバルな損益分配モデルを継続します。2023年1月1日よりエーザイはADUHELM®の売上に応じた段階的なロイヤルティの受領モデルに移行します。

添付文書投薬ガイドはこちらから入手できます。

バイオジェンについて
神経科学領域のパイオニアであるバイオジェンは、最先端の医学と科学を通じて、重篤な神経学的疾患、神経変性疾患の革新的な治療法の発見および開発を行い、その成果を世界中の患者さんに提供しています。1978年にチャールズ・ワイスマン、ハインツ・シェイラー、ケネス・マレー、ノーベル賞受賞者であるウォルター・ギルバートとフィリップ・シャープにより設立されたバイオジェンは、世界で歴史のあるバイオテクノロジー企業であり、多発性硬化症の領域をリードする製品ポートフォリオを持ち、脊髄性筋萎縮症の最初の治療薬を製品化いたしました。また、多発性硬化症および神経免疫疾患、アルツハイマー病および認知症、神経筋障害、運動障害、眼疾患、免疫疾患、神経認知障害、急性神経疾患および疼痛といった神経領域の研究においても最先端の活動を展開しています。バイオジェンは生物製剤の高い技術力を活かし、高品質のバイオシミラーの製品化にも注力しています。

2020年、バイオジェンは、気候、健康、公平さが深く相互に関連する課題に対して、20年間に2億5000万ドルを投資する大規模な取組みを開始しました。Healthy Climate, Healthy Lives ™は、ビジネス全体で化石燃料の使用をゼロにし、著名な研究機関とのコラボレーションを構築して科学研究を進展させ、人類の健康を改善し、発展途上のコミュニティをサポートすることを目的としています。バイオジェンに関する情報については、https://www.biogen.com/ およびSNS媒体TwitterLinkedInFacebookYouTubeをご覧ください。

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