本資料は、米バイオジェン社が 2022年4月7日(現地時間)に発表したプレスリリースの日本語訳として発表させていただくものです。内容につきましては原本である英文が優先します。

アミロイドβを標的としたアルツハイマー病治療薬への最終的な保険償還の適用範囲決定に関するバイオジェンの見解

米国マサチューセッツ州、ケンブリッジ、2022年4月7日:バイオジェン・インク(Nasdaq:BIIB、本社:米国マサチューセッツ州ケンブリッジ、CEO:ミシェル・ヴォナッソス、以下、バイオジェン)は、以下の見解を表明します。CMS(メディケア・メディケイド・サービスセンター)の前例のない決定により、FDAが迅速承認した最初で唯一の新しいクラスのアルツハイマー病治療薬であるADUHELM ®(aducanumab-avwa:アデュカヌマブ)へのすべてのメディケア受給者のアクセスを事実上否定することになります。また、同クラスで今後承認されることになる治療薬へのアクセスも同様に制限される可能性があります。迅速承認と通常の承認との区別を含むこれらの保険償還範囲の制限は、他の疾患領域でFDAが承認した治療薬にはこれまで適用されていません。

この新しいクラスの治療薬に関する追加データが今後発表される時点で、バイオジェンはCMSに対し、FDAが承認するすべてのアミロイドβを標的とした治療法に関する本決定を再考するよう求める所存です。レカネマブについては、共同開発パートナーであるエーザイ株式会社が迅速承認制度を通じてFDAへの段階的申請を開始しており、この秋には臨床第III相Clarity AD試験の主要評価データが取得される予定です。

バイオジェンは、アルツハイマー病の治療のために、FDAが承認したすべての治療法を患者さんが迅速かつ公平に利用できるようにすること、ならびにADUHELM®をすでに使用しているメディケア受給者に対する対応の継続を引き続き訴求してまいります。

バイオジェンは本決定に対する対応を慎重に検討しており、本決定によるビジネスへの影響をさらに評価し、更新情報を提供してまいります。

ADUHELM®(一般名:アデュカヌマブ)点滴静注100 mg/mLについて
ADUHELM®の適応症は、アルツハイマー病(AD)の治療です。ADUHELM®による治療は、臨床試験において治療開始の対象としたADによる軽度認知障害または軽度認知症の患者さんにおいて開始される必要があります。これらの病期よりも早期または後期段階での治療開始に関する安全性と有効性に関するデータはありません。本適応症は、ADUHELM®の治療により観察されたアミロイドβ(Aβ)プラークの減少に基づき、迅速承認の下で承認されています。本迅速承認の要件として、追加の検証試験による臨床的有用性の確認が必要となります。
ADUHELM®は、Aβに対するモノクローナル抗体です。脳内のAβプラークの蓄積は、ADの明確な病態生理学的特徴です。ADUHELM®は、臨床的有用性、この場合は臨床状態の悪化抑制をもたらす可能性が合理的に高い代替バイオマーカーであるAβプラークの減少に対するADUHELM®の効果を示す臨床試験のデータに基づいてFDAより迅速承認されました。
ADUHELM®は、次のような重篤な副作用を引き起こす可能性があります。アミロイド関連画像異常(ARIA)は、多くは症状を引き起こさない一般的な副作用ですが、重篤になる場合があります。ほとんどの場合症状はありませんが、頭痛、錯乱、めまい、視力の変化、吐き気などが現れる人もいます。医療関係者は、患者さんに対してADUHELM®による治療前と治療中に磁気共鳴画像法(MRI)スキャンを行い、ARIAの有無を確認します。ADUHELM®は重篤なアレルギー反応を引き起こすことがあります。ADUHELM®の最も一般的な副作用には、脳内または脳表面の微小出血を伴うまたは伴わない脳内の浮腫(ARIA)、頭痛と転倒があります。患者さんは、副作用に関する医学的アドバイスを受けるように医療関係者に相談する必要があります。

2017年から2022年3月13日までの間、バイオジェンとエーザイは共同でADUHELM®の開発、商業化、製造において協働してきました。2022年3月14日より、ADUHELM®の開発、商業化および製造に関してはバイオジェン単独で意思決定を行う権利を保有することになりました。2022年内において両社は、エーザイの当年の費用負担額の上限を設定した上で、グローバルな損益分配モデルを継続します。2023年1月1日よりエーザイはADUHELM®の売上に応じた段階的なロイヤルティの受領モデルに移行します。

添付文書投薬ガイドはこちらから入手できます。

バイオジェンについて
神経科学領域のパイオニアであるバイオジェンは、最先端の医学と科学を通じて、重篤な神経学的疾患、神経変性疾患の革新的な治療法の発見および開発を行い、その成果を世界中の患者さんに提供しています。1978年にチャールズ・ワイスマン、ハインツ・シェイラー、ケネス・マレー、ノーベル賞受賞者であるウォルター・ギルバートとフィリップ・シャープにより設立されたバイオジェンは、世界で歴史のあるバイオテクノロジー企業のひとつです。バイオジェンは多発性硬化症の領域をリードする製品ポートフォリオを持ち、脊髄性筋萎縮症の最初の治療薬を製品化し、アルツハイマー病の病理に作用する最初で唯一の治療薬を提供しています。また、生物製剤の高い技術力を活かしてバイオシミラーの製品化を行い、業界内で最も多様な神経科学領域のパイプラインに注力し、進展させており、アンメットニーズが高い疾患領域の患者さんの治療水準に変化をもたらしています。

2020年、バイオジェンは、気候、健康、公平さが深く相互に関連する課題に対して、20年間に2億5000万ドルを投資する大規模な取組みを開始しました。Healthy Climate, Healthy Lives ™は、ビジネス全体で化石燃料の使用をゼロにし、著名な研究機関とのコラボレーションを構築して科学研究を進展させ、人類の健康を改善し、発展途上のコミュニティをサポートすることを目的としています。

バイオジェンに関する情報については、https://www.biogen.com/ およびSNS媒体TwitterLinkedInFacebookYouTubeをご覧ください。

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