2018年08月29日

本資料は、米バイオジェン社が 2018年8月28日(現地時間)に発表したプレスリリースを日本語訳として発表させていただくものです。よって必ずしも日本の状況を反映したものでないことをご了承ください。内容につきましては原本である英文が優先します。

バイオジェンとエーザイ:開発中のアルツハイマー病治療薬候補aducanumabの第Ib相長期継続投与(LTE)試験データを報告

 


 36カ月の漸増用量群および48カ月の固定用量群での長期継続投与第Ib相試験の追加解析を含むデータ

 

バイオジェン・インク(NASDAQ略号: BIIB、以下 バイオジェン)とエーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役CEO: 内藤晴夫、以下 エーザイ)は、両社が実施中のアルツハイマー病(AD)に起因する軽度認知障害(MCI)および軽度アルツハイマー病治療薬候補であるaducanumabの第Ib相試験の長期継続投与(LTE)試験について、最近実施したデータ解析結果を発表しました。この最新の解析には、漸増投与を最長36カ月および固定用量投与を最長48カ月受けた患者様のプラセボ対照試験期間およびLTEからのデータが含まれています。今回発表されたaducanumabの結果は、これまでに発表済みの中間解析と一貫性があり、aducanumabのリスク・ベネフィットのプロファイルに変化はありませんでした。

本臨床第Ib相試験は、無作為化二重盲検・プラセボ対照・反復投与試験であり、前駆状態または軽度AD患者様におけるaducanumabの安全性・忍容性・薬物動態(PK)・薬力学(PD)および臨床的有効性を評価する試験です。この試験には、各1、3、6、10mg/kgを用いる固定用量群および漸増用量群(最大投与量10mg/kg)が含まれています。漸増用量群の患者様は、最大10mg/kgに達するまでaducanumabの用量を漸増させながら投与を受けました。

本臨床第Ib相試験において、196名の患者様がaducanumabまたはプラセボの投与を受け、うち143名がLTE試験に参加しました。LTE試験では、プラセボからの実薬への切り替え群、1mg/kgから3mg/kgへの切り替え投与群、固定用量群(各3、6、10mg/kg)および漸増用量群の6種類の用量群に分けられました。なお、36カ月以上の試験では投与中断が見られ、その結果、今回の新たな解析では、対象患者数が減少しています。

各用量投与群は、全般的に、過去の中間解析と一貫した結果を示しました。アミロイドプラークの値は、ポジトロン放出断層撮影法(PET)により測定され、36カ月の漸増用量群および48カ月の固定用量群の患者様において用量依存的ならびに時間依存的に継続的なアミロイドプラークの減少が認められました。10mg/kgの固定用量群における48カ月時点でのアミロイドプラークの値は、陽性と陰性を区別すると考えられる閾値を下回る値を維持しています。探索的臨床評価項目である臨床的認知症重症度判定尺度(CDR-SB)およびミニメンタルステートメント検査(MMSE)の解析では、36カ月の漸増用量群および48カ月の固定用量群において、臨床症状の進行に対する継続的なベネフィットが示唆されています。aducanumab漸増投与群のLTE試験の2年目における臨床的効果は、全般的に、10mg/kgの固定用量群における知見との一貫性がありました。

この第Ib相試験においてaducanumabの投与を受けた185名の患者様のうち、46名はアミロイド関連画像異常(ARIA-E(浮腫))を発現しました。8名の患者様は2回以上のARIA-Eを発現しました。ARIAイベントの過半数は治療の早期段階で発現しました。それらはMRIの画像上で確認された軽度なもので臨床的に無症候性であり、4週間から12週間以内に解消または安定し、大半の患者様は治療を継続しました。この第Ib相LTE試験において最も多く報告された有害事象は頭痛、転倒、アミロイド関連画像異常(ARIA)でした。

結果の詳細については今後の学会で発表される予定です。

 

Aducanumabについて

Aducanumab(一般名:BIIB037)は早期アルツハイマー病の治療薬候補として臨床試験中の化合物です。Aducanumabはヒト遺伝子組み換えモノクローナル抗体(mAb)であり、認知障害の兆候のない健康な高齢者集団または認知機能に障害がみられた高齢者で認知機能低下が非常に緩慢な人からリバース・トランスレーショナル・メディシン(Reverse Translational Medicine: RTM)と呼ばれるNeurimmune社の技術基盤を活用して収集されたB細胞の匿名化されたライブラリーに由来します。2017年10月22日より、バイオジェンとエーザイは全世界的にaducanumabの開発ならびに製品化を共同で実施しています。

 

エーザイとバイオジェンによるアルツハイマー病領域の提携内容について

エーザイとバイオジェンは、アルツハイマー病治療剤の共同開発・共同販売に関して、幅広い提携を行っています。抗Aβ抗体aducanumabについてはバイオジェン主導のもとで、BACE阻害剤elenbecestatならびに抗Aβプロトフィブリル抗体BAN2401についてはエーザイ主導のもとで、グローバルでの承認取得に向けた開発を進めています。これら3剤の承認取得後は米国、欧州(EU)、日本といった主要市場で共同販促を行います。

 

バイオジェンについて

神経科学領域のパイオニアであるバイオジェンは、最先端の医学と科学を通じて、重篤な神経学的疾患、神経変性疾患の革新的な治療法の発見および開発を行い、世界中の患者さんに提供しています。1978年にチャールズ・ワイスマン、ノーベル賞受賞者であるウォルター・ギルバートと フィリップ・シャープにより設立されたバイオジェンは、世界で歴史のあるバイオテクノロジー企業であり、多発性硬化症の領域をリードする製品ポートフォリオを持ち、SMAの唯一の治療薬を製品化しました。また、アルツハイマー病、神経免疫疾患、運動性疾患、神経筋障害、痛み、眼科、神経精神医学といった神経領域の研究においても最先端の活動を展開しています。生物製剤の高い技術力を活かし、バイオジェンは高品質のバイオシミラーの製造と製品化にも注力しています。

当社に関する情報については、 http://www.biogen.com およびSNS媒体 Twitter, LinkedIn, Facebook, YouTube をご覧ください。

 

エーザイ株式会社について

エーザイ株式会社は、本社を日本に置く研究開発型グローバル製薬企業です。患者様とそのご家族の喜怒哀楽を第一義に考え、そのベネフィット向上に貢献する「ヒューマン・ヘルスケア(hhc)」を企業理念としています。グローバルな研究開発・生産・販売拠点ネットワークを持ち、戦略的重要領域と位置づける「神経領域」「がん」を中心とするアンメット・メディカル・ニーズの高い疾患領域において、世界で約1万人の社員が革新的な新薬の創出と提供に取り組んでいます。

エーザイは、アルツハイマー型認知症・レビー小体型認知症治療剤「アリセプト®」の開発・販売から得た経験を活かし、医療従事者や介護関係者、行政などの協力を得て認知症と共生する「まちづくり」に取り組み、世界で推計1万回以上の疾患啓発イベントを開催してきました。認知症領域のパイオニアとして、次世代治療剤の開発にとどまらず、診断方法の開発やソリューションの提供にも取り組んでいます。エーザイ株式会社の詳細情報は、https://www.eisai.co.jpをご覧ください。

CA-JPN-0148

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  • 2018年10月29日バイオジェンとエーザイ、アデュカヌマブの第Ib相試験の長期継続投与試験の詳細解析を「アルツハイマー病臨床試験会議」(CTAD)で発表
  • 2018年10月29日バイオジェンの2018年度第3四半期売上、12%増の34億ドル
  • 2018年10月25日BAN2401の早期アルツハイマー病を対象とした臨床第Ⅱ相試験の追加データを第11回アルツハイマー病臨床試験会議(CTAD2018)にて発表