2020年05月26日

本資料は、米バイオジェン社が 2020年5月18日(現地時間)に発表したプレスリリースの日本語訳として発表させていただくものです。内容につきましては原本である英文が優先します。

スピンラザ®(ヌシネルセン)の新規データ、
広範な脊髄性筋萎縮症(SMA)患者さんに
おける持続的な有効性とより長期に
わたる安全性をさらに強化


スピンラザの治療は、若年成人を含む広範な患者集団において運動機能を改善または安定化
スピンラザのより長期にわたる安全性プロファイルは、幅広い年齢層および疾患タイプのSMA患者さんにおいて一貫性を示した
新規データは、乳幼児、小児、若年成人における最長6年半の治療による臨床上の意義と持続的なベネフィットを明確に示し、スピンラザの豊富なエビデンスをさらに拡大

米マサチューセッツ州ケンブリッジ、2020年5月18日 – バイオジェン(NASDAQ略称BIIB)は、スピンラザ(ヌシネルセン)の臨床開発プログラムの追加データを発表し、脊髄性筋萎縮症(SMA)の幅広い患者さんにおけるスピンラザの持続的な有効性とより長期にわたる安全性を示しました。これらの新規データは、第72回米国神経学会議(AAN)年次学術集会の演題に選出され、2020年AAN学術ハイライトのバーチャルプラットフォーム上にオンラインで公開されます。

バイオジェンの研究開発担当エグゼクティブバイスプレジデントのアルフレッド・サンドロック Jr., M.D., Ph.Dは次のように述べています。「SMAの治療薬として最初に承認されたスピンラザは、幅広い年齢層における疾患の異なる重症度の患者さんにおいて、長期にわたる反復投与の安全性と持続的な有効性を独自に評価する豊富なデータを提供しています。今回の新規データは、最長6年半におよぶスピンラザによる継続的治療が、広範なSMA患者さんにおける運動機能を改善または安定化したことを示しています。これらの結果は、SMAにおいて予想される自然経過とは正反対のものです。また、SMAのような進行性の疾患において、運動機能の安定化を得ることは、何もしなければ失われてしまう運動機能を患者さんが保持できることを意味し、治療の成功を測る重要な指標です」。

新規データ、幅広い年齢層および疾患タイプのSMAに対するスピンラザの持続的な有効性とより長期にわたる安全性をさらに強化
SHINE試験は、ENDEAR試験を含むそれ以前に実施したスピンラザの5つの臨床試験に参加された292人の患者さん(乳幼児から10代の青少年まで)を対象にしたオープンラベルの継続試験(NCT02594124)です。SHINE試験の新たな知見で、スピンラザの治療を継続(最長6年半継続した症例を含む)した幼児、小児、若年成人において、運動機能の改善または症状の安定化が示されました。

主なハイライトは以下のとおりです:
乳児期にSMAを発症しENDEAR-SHINE試験に参加した患者さん(n=105)のうち、スピンラザの治療をより早期段階で開始した患者さんが最も大きな治療ベネフィットを経験、スピンラザの治療開始が遅かった患者さんは運動機能の安定化または改善するというエビデンスを示しました。
別の解析では、10代(13歳からほぼ16歳の間)でスピンラザの治療を開始し、その後最長6年半(5.3年から6.8年の範囲)治療を継続した7人の若年成人(II型またはIII型)のコホートを評価しました。これらの患者さんの多くは、拡大版ハマースミス運動機能評価スケール(HFMSE)、改訂版上肢モジュールおよび上肢モジュール(RULM/ULM)、6分間歩行テスト(6MWT)による評価で、フォローアップ期間を通じて総じて運動機能の安定化または改善を示しました。
o 本試験ではまた、被験者の介護者への影響を、神経筋疾患介護者の負担評価(ACEND)により測定し、多くの介護者が同じ期間において負担が安定化または減少したと報告しました。ACENDは、神経筋疾患の子どもを養育する介護者の身体的・精神的・経済的な負担を評価する目的で作成されたアウトカム指標です1
スピンラザの有効性の持続は、HFMSEおよびRULMのスコアが安定していたことから、遅発型SMAの患者さん(n=126)においても示されました。
SHINE試験の全ての結果から、スピンラザの安全性プロファイルは既に報告されている知見と一貫性を示しました。

本リリースでハイライトしたAANのデータ発表は以下のとおりです:
乳児期に発症したSMAに対するヌシネルセン治療: オープンラベルSHINE継続試験からのより長期間の治療結果
若年成人SMAにおけるヌシネルセンのより長期間の治療経験: CS2/CS12およびSHINE試験の結果
より長期にわたるヌシネルセンの治療: SHINE試験からの遅発型SMAにおける結果
発症前*および乳児期に発症したSMAにおけるヌシネルセンの安全性プロファイル: NURTURE試験およびENDEAR-SHINE試験の中間結果(*日本では適応外)

スピンラザ®(ヌシネルセン)2-4 について
スピンラザは脊髄性筋萎縮症(SMA)の乳幼児、小児および成人の治療の適応症で承認された初めての治療薬で、世界50カ国以上で承認されています。2020年3月31日現在、10000名以上がスピンラザによる治療を受けています。スピンラザは、広範な患者集団にわたって最大規模のリアルワールドでの経験と強固な臨床エビデンスを兼ね備えた最初のSMA治療薬です。

SMAは遺伝子変異による希少な神経筋疾患です。その特徴は、脊髄および下位脳幹における運動ニューロンの喪失であり、重症化し進行すると筋萎縮と衰弱に至ります。約1万人に1人が出生時にSMAと診断されますが、この疾患の影響はすべての年齢層におよびます。SMAは遺伝的要因による乳幼児の死亡原因で最も多いものの一つです。

スピンラザはSMAの基盤となる治療であり、IONIS(アイオニス)・ファーマシューティカルズ社の特許技術を用いて、運動ニューロンの維持に不可欠な全長Survival Motor Neuron (SMN) タンパクの量を増やすことでSMAの根本原因を標的にするよう設計された、アンチセンス・オリゴヌクレオチド (ASO) の一種です。スピンラザは髄腔内注射によって運動ニューロンが存在する脊髄を取り囲む体液に投与されます。それにより、スピンラザが疾患の発症部位に到達します。

スピンラザは現在、SMAにおける豊富な臨床上のデータセットを保持しています。そこでは、300名以上の患者さんからなる幅広いSMA母集団において好ましいリスク・ベネフィットプロファイルが示されています。スピンラザはまた、乳児型と遅発型SMAの患者さんにおいて、2つの無作為化・二重盲検・シャム対照試験(それぞれ、ENDEAR試験とCHERISH試験)で評価されました。また、発症前の乳幼児(NURTURE試験)、および遅発型SMA患者さん(CS2/CS12)におけるオープンラベル試験、そして以前の臨床開発プログラムに参加した患者さんにおける延長試験(SHINE試験)によっても支持されています。最も多く観察された有害事象は、呼吸器感染症、発熱、便秘、頭痛、嘔吐、腰痛でした。過敏性、髄膜炎、水頭症が市販後に観察されています。腎毒性や、急性で重篤な血小板数減少などを含む血液凝固障害が、いくつかのASO薬投与後に観察されています。臨床検査により、こうした兆候をモニターすることができます。

バイオジェンは、スピンラザを開発・製造・商業化するためのグローバルな権利を、アンチセンス医療のリーダーの一つであるアイオニス・ファーマシューティカルズ社(ナスダック略号:IONS)から供与されています。バイオジェンとアイオニスはスピンラザを初めてヒトに投与した革新的な臨床開発プログラムを2011年から実施し、5年で最初の薬事承認を取得しました。

バイオジェンについて
神経科学領域のパイオニアであるバイオジェンは、最先端の医学と科学を通じて、重篤な神経学的疾患、神経変性疾患の革新的な治療法の発見および開発を行い、その成果を世界中の患者さんに提供しています。1978年にチャールズ・ワイスマン、ハインツ・シェイラー、ケネス・マレー、ノーベル賞受賞者であるウォルター・ギルバートとフィリップ・シャープにより設立されたバイオジェンは、世界で歴史のあるバイオテクノロジー企業であり、多発性硬化症の領域をリードする製品ポートフォリオを持ち、脊髄性筋萎縮症の最初の治療薬を製品化いたしました。また、多発性硬化症および神経免疫疾患、アルツハイマー病および認知症、運動障害、神経筋障害、急性神経疾患、神経認知障害、疼痛、眼疾患といった神経領域の研究においても最先端の活動を展開しています。バイオジェンは生物製剤の高い技術力を活かし、高品質のバイオシミラーの製品化にも注力しています。

バイオジェンに関する情報については、https://www.biogen.com/ およびSNS媒体Twitter, LinkedIn, Facebook, YouTubeをご覧ください。

1) Matsumoto H, Clayton-Krasinski DA, Klinge SA, et al. Development and initial validation of the assessment of caregiver experience with neuromuscular disease. J Pediatr Orthop. 2011;31(3):284-292.
2) Based on Commercial Patients, Early Access Patients, and Clinical Trial Participants as of March 31, 2020.
3) Finkel R, Chiriboga C, Vajsar J, et al. Treatment of infantile-onset spinal muscular atrophy with nusinersen: a phase 2, open-label, dose-escalation study. Lancet. 2016;388(10063):3017-3026.
4) Darras B, Markowitz J, Monani U, De Vivo D. Chapter 8 - Spinal Muscular Atrophies. In: Vivo BTD, ed. Neuromuscular Disorders of Infancy, Childhood, and Adolescence (Second Edition). San Diego: Academic Press; 2015:117-145.

Biogen-58168

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