- C4T社の標的タンパク質分解プラットフォームは、神経科学分野における医薬品候補の探索と開発への新たなアプローチを提供し、バイオジェンの、複数のモダリティーにわたるさらに幅広い研究開発の取組みを補完
米マサチューセッツ州ケンブリッジおよびウォータータウン、2019年1月4日-バイオジェン(NASDAQ略号BIIB)とC4セラピューティクス社(C4T社)は、両社が戦略的な提携契約によってC4T社の新しいタンパク質分解プラットフォームの応用を研究し、アルツハイマー病やパーキンソン病などの神経疾患の新治療薬候補の探索・開発を目指すと発表しました。
本契約のもと、C4T社は、標的タンパク質分解における専門知識と研究業務を提供します。バイオジェンは神経科学領域での専門知識と医薬品開発能力を提供します。バイオジェンとC4T社は、潜在的なターゲットを共同で研究し、バイオジェンは、候補医薬品の開発推進と潜在的な製品化を行います。バイオジェンはC4T社に前払い一時金4億1500万ドルと、潜在的な将来のマイルストーン支払いおよび将来のロイヤルティを支払います。今回の取引に関し、バイオジェンは、1500万ドルから2500万ドルの研究開発費を2018年度第4四半期に計上します。
バイオジェンの研究開発担当エグゼクティブ・バイスプレジデントであるマイケル・エーラーズ(Michael Ehlers, M.D., Ph.D.)は次のように述べています。「C4T社のプラットフォームは、新しい分子群の発見を可能にするものです。これら新しい分子群は、内因性タンパク質分解メカニズムを利用して、疾患の原因タンパク質を分子標的にします。今回のC4T社との提携は、当社が複数のモダリティーに亘る神経疾患治療薬を開発する上で、より幅広い研究戦略を補完するものです。現在は治療選択肢が皆無に等しい疾患の新たな治療選択肢の開発につながるものと期待しています」。
C4T社の社長兼CEOであるアンディ・フィリップスは次のように述べています。「私たちは、バイオジェンの社員と協働して、アルツハイマー病やパーキンソン病など重篤な神経疾患の治療薬候補の研究に挑戦することに心を躍らせています。疾患の原因となる特定のタンパク質を取り除く、細胞に本来備わったメカニズムを利用する、という当社のアプローチは、中枢神経系疾患に取り組む新たな手法として有望です。神経科学のグローバルリーダーであるバイオジェンと提携することで、当社は、この重要な手法を鋭意追及していく所存です」。
C4セラピューティクス社(C4T社)について
C4セラピューティクス社(C4T社)は、新しい分野の小分子化合物医薬品を開拓しています。この分野の小分子医薬品は、疾患関連タンパク質を特異的に分子標的とし、細胞に本来備わった仕組みを活用して分解します。この標的タンパク質を分解するというアプローチは、一連の疾患を治療できる可能性を秘めています。また、従来の医薬品と比較して、薬剤抵抗性を最小化する、リスクを回避したスタートポイント、高い効力と特異性、といった可能性を持つことが特徴です。
詳細はC4セラピューティクス社のウェブサイトをご覧ください:https://c4therapeutics.com/
バイオジェンについて
神経科学領域のパイオニアであるバイオジェンは、最先端の医学と科学を通じて、重篤な神経学的疾患、神経変性疾患の革新的な治療法の発見および開発を行い、世界中の患者さんに提供しています。1978年にチャールズ・ワイスマン、ハインツ・シェイラー、ケネス・マレー、ノーベル賞受賞者であるウォルター・ギルバートと フィリップ・シャープにより設立されたバイオジェンは、世界で歴史のあるバイオテクノロジー企業であり、多発性硬化症の領域をリードする製品ポートフォリオを持ち、SMAの唯一の治療薬を製品化しました。また、アルツハイマー病、神経免疫疾患、運動性疾患、神経筋障害、痛み、眼科、神経精神医学といった神経領域の研究においても最先端の活動を展開しています。生物製剤の高い技術力を活かし、バイオジェンは高品質のバイオシミラーの製造と製品化にも注力しています。
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