米国マサチューセッツ州ケンブリッジ: 2026年2月4日: バイオジェン(NASDAQ略称BIIB)は、Nature Medicine が、脊髄性筋萎縮症(SMA)において、50 mg/5 mLの負荷投与と28 mg/5 mLの維持投与からなるヌシネルセンの高用量投与レジメンを評価した臨床第II/III相DEVOTE試験の結果を掲載したことを発表しました。ヌシネルセンの高用量レジメンでは、ヌシネルセン(スピンラザ®)の12 mg投与レジメンと比較してより迅速な負荷投与レジメンとして50 mgを14日間隔で2回投与し、その後より高用量の維持投与レジメンとして28 mgを4ヵ月ごとに投与します。今回の結果は、年齢、前治療での経験、ベースラインの機能状態に関わらず、幅広いSMA当事者の皆さんに対するヌシネルセンの高用量投与レジメンの安全性と有効性を示しました。
聖ユダヤ小児研究病院神経治療研究センター(CENT)のリチャード・フィンケル(Richard Finkel, M.D.)センター長は次のように述べています。「高用量投与レジメンで認められた最も注目すべき変化の1つは、神経変性のマーカーであるニューロフィラメントのより迅速な減少です。DEVOTE試験では高用量レジメンによる治療で、運動機能や延髄機能、呼吸器の健康状態や入院、そして生存を含む重要な様々な領域で改善が示されました。DEVOTE試験の結果がNature Medicineに掲載されたことは、私たちが引き続きSMA当事者の皆さんのアウトカム改善を目指す上で、これらのデータおよび高用量レジメンが今後果たすと期待される役割の重要性をさらに立証するものです」。
DEVOTE試験は、様々な年齢や異なるタイプのSMAを有する139人を組み入れた3つのパートからなります。本試験の中心的なコホート(パートB)の結果によると、ヌシネルセンの高用量投与レジメンの治療を受けた未治療で症状のある乳幼児は、事前に設定されていたENDEAR試験*のシャム対照群(未治療)との比較で、「フィラデルフィア子ども病院乳幼児神経筋疾患スコア(CHOP-INTEND)」で測定された運動機能で統計学的に有意な改善を示しました(平均差: 26.19ポイント; +15.1 対 -11.1、p<0.0001)。副次的評価項目ではシャム対照群と比較して全般に高用量レジメンでより有効な結果が示され、主要なバイオマーカーや有効性などの指標では現在承認されている12 mg投与レジメンより高用量投与レジメンが有効性が高い傾向を示しました。
バイオジェンのヌシネルセン開発ユニット長を務めるステファニー・フラデット(Stephanie Fradette, Pharm.D.)は次のように述べています。「DEVOTE試験のデータが掲載されたことは、ヌシネルセンの高用量投与レジメンをSMA当事者の皆さんに一刻も早くお届けするという私たちのコミットメントにおいて重要な一歩です。試験に参加された皆さんとご家族、治験責任医師の方々、参加施設のスタッフの皆さん、そしてDEVOTE試験の実施と結果の論文掲載を実現してくださった共同執筆者の皆さんに感謝しています」。
DEVOTE試験の非盲検パートであるパートC(n=40)では、12 mgの投与レジメンで中央値3.9年治療を受けた4歳から65歳までの多様な試験参加者のグループが、高用量投与レジメン(最後に12 mgの投与を受けてから4ヵ月後に50 mgを1回投与、その後4ヵ月ごとに28 mgの維持投与)に移行しました。参加者は移行後302日時点で運動機能が、「拡大ハマースミス機能的運動スケール(HFMSE)」で平均1.8ポイント、「改訂上肢モジュール(RULM)」で平均1.2ポイントのベースラインからの改善を経験しました。
ヌシネルセンの高用量投与レジメンの安全性プロファイルは12 mg投与レジメンの既知の安全性プロファイルと概ね一貫していました。パートBの乳児期発症型コホート50例において高用量投与レジメン群で最も多く発症した有害事象(被験者の15%以上で発症)は、肺炎、呼吸不全、発熱、COVID-19、上気道感染症でした。最も多く発症した重篤な有害事象(高用量投与レジメン群の10%以上で発症)は、肺炎、誤嚥性肺炎、呼吸不全でした。
スピンラザ(ヌシネルセン)の高用量投与レジメンは欧州連合と日本で承認されています。スピンラザの高用量投与レジメンは米国食品医薬品局(FDA)による審査中で、処方薬ユーザーフィー法(PDUFA)による審査完了予定日は4月3日に設定されています。
*ENDEAR試験はヌシネルセン12 mgの規制当局による承認の根拠となった重要な2試験のうちの1試験です。