「多発性硬化症」という病気の名前だけでも、
一人でも多くの人に知ってもらいたい。
病気を発症したことで、小さな幸せの見つけ方がうまくなったと話すのは、シンガーのKeikoさん。多発性硬化症をひとりでも多くの人に知ってもらうため、啓発活動にも取り組んでいます。
「多発性硬化症」という病気の名前だけでも、
一人でも多くの人に知ってもらいたい。
病気を発症したことで、小さな幸せの見つけ方がうまくなったと話すのは、シンガーのKeikoさん。多発性硬化症をひとりでも多くの人に知ってもらうため、啓発活動にも取り組んでいます。
今は寛解(症状が落ち着いている状態)が続いているのですが、それでも病気と隣り合わせなのは変わらないので、いつ再発するのか不安です。自分のすぐ後ろに「再発」がいる感じです。でも多発性硬化症になって、小さな幸せに気づくようにもなりました。病気になる前は平凡に思えていた毎日が、とても貴重で幸せなことだと思いはじめました。あたりまえのありがたさ、明日がちゃんと来ること、そんな小さな幸せの見つけ方がすこし上手になったのかもしれません。
多発性硬化症という病気は、見た目ではわかりづらい人も多く、またひとことで説明するのも難しいので、自分の病気をまわりに言えない人がたくさんいます。たとえば街のバリアフリーの施策は、障害者のためにいろいろ考えられていますが、見た目ではわからない病気を抱えている人にとっては、まだまだ不便なんですよね。病気だと気づかれないから、ついがまんしたり、無理したり、がんばってしまう。そうするとストレスや疲労がたまって再発につながることもある。だから家族でも友人でも、何でも心から話せる人がそばにいてくれること、それが本当にありがたいんです。
多発性硬化症という名前だけでもいいから、一人でも多くの人に知ってもらいたい。それが私のいちばんの願いです。そんな思いから、多発性硬化症の歌もつくりました。そんな思いから、この曲の英語版をつくりました。歌うことが、私にできることだと思うので、これからも歌い続けていきたいと思います。
撮影:国分真央 MAO KOKUBU
フォトグラファー。東京都出身。広告、PR、CDジャケット、書籍表紙など、
Instagramを中心に幅広く活躍中。