バイオジェン、多発性硬化症(MS)をテーマに長編映画制作を発表
~目に見えない症状がある疾患への理解促進とMSであってもその人らしい人生を歩む励みにしていただくことを目的に制作~

バイオジェン・ジャパン株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:アジェイ スレイク、以下バイオジェン・ジャパン)は、多発性硬化症(MS)の疾患認知向上活動を継続的に展開しております。この度、多発性硬化症(MS)をテーマに長編映画を制作することになりましたので、お知らせします。映画は2020年5月末完成をめざして制作を進めています。


映画では、主人公がMSと診断されるまでの経緯、闘病中の心情や、医療関係者や家族、友人そして同じ病気の患者さんたちとの関わりを軸に展開します。主人公がMSと診断された約25年前には、日本にはMSに関する情報がほとんどなく、海外で発信されている情報を翻訳して日本のMS患者さんに届けることをきっかけに、患者支援団体を設立。日本のMS治療、情報発信の課題に挑んだ主人公の半生を描いています。MSの診断や治療・リハビリテーションにおける課題や現在にいたる変遷、また患者さんと家族や友人、患者さん同士の関わりについてさまざまな角度から課題や現状を表現しています。

本映画の制作にあたっては、特定非営利活動(NPO)法人 MSキャビンの理事長である中田郷子さんにご協力をいただき、中田さん自身のご経験を参考にフィクションとして脚本化いたしました。

バイオジェン・ジャパンは、この長編映画を通じて、すでにMSと診断された患者さんに共感いただき、日々の闘病の励みにしていただきたいと考えています。また、一人でも多くの方にMSという疾患について、またMS患者さんが抱えている課題を知っていただくことで、患者さんへの配慮や支援につながり、MSになってもその人らしい生き方ができる社会づくりの一助となることを願っています。

映画の概要

  • 主要キャスト:
  • 文音(あやね)(主人公 中村翔子役)
    「三本木農業高校・馬術部」(2008)初主演で第33回報知映画賞新人賞、第32回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。2012年ニューヨークフイルムアカデミースクールに演劇留学、2014年に帰国後ドラマ「SAKURA〜事件を聞く女〜」で女優活動再開し、ドラマ・映画・舞台に出演する。舞台つかこうへい原作「熱海殺人事件」(2017)・映画「八重子のハミング」(2016)「おみおくり」(2017)主演「ばあちゃんロード」(2017)、WEB Amazonオリジナル「ウルトラマンオーブTHE  ORIGIN SAGA」(2017)

    江上 敬子(ニッチェ)(主人公の友人 谷口千佳役)
    日本映画学校(現・日本映画大学)卒業後、お笑いコンビ、ニッチェを結成。現在、バラエティ番組、テレビドラマで活躍中。レギュラー番組「ゴゴスマ~GO GO!Smile!~」、「王様のブランチ」、「キニナル金曜日」などに出演中。

    田中 美奈子(主人公の主治医 広中悦子役)
    「もう誰も愛さない」(CX)、「眠らない街〜新宿鮫〜」(CX)、「半沢直樹(TBS)」、「幸せな時間」(CX)などテレビドラマ、映画に多数出演。NPO法人E.L.F代表、パラオ共和国名誉親善大使も務める2児の母。

  • 映画本編 : 80分(予定)
  • 完成予定時期 : 2020年5月末(予定)、
    2020年夏~秋公開予定。
  • 映画監督 : 淀川 茂
  • プロデューサー : 高瀬 博行・薮本 直樹
  • 脚本 : 高瀬 博行・淀川 茂
  • 制作プロダクション : 株式会社サムシングファン
  • 制作協力 : 株式会社アイエス・フィールド
  • 企画プロデュース・制作 : バイオジェン・ジャパン株式会社

多発性硬化症について
MSは深刻な慢性進行性神経疾患であり、認知機能、心理社会的機能及び身体機能の全てに影響を及ぼし、中枢神経系における炎症、ミエリン破壊、オリゴデンドロサイトの細胞死、軸索損傷およびその後の神経細胞の喪失を特徴とする自己免疫疾患です。MSの有病率は人種間および地域間で差があり、日本における推定有病率は欧米諸国の10%程度と報告されています1)。日本でのMS患者数は増加傾向にあり2)、罹患率は10万人当たり10.8~14.4人と報告されています3)。


MSは、手足のしびれ、感覚機能や判断力の低下など患者さんによって症状が多様で診断が難しく、疾患としてもまだまだ理解が進んでいないのが現状です。2017年に弊社が「全国多発性硬化症友の会」と共同で実施した調査4)によると、最初にMSと思われる症状が現れてから、確定診断されるまでに平均3.7年、3つの医療機関を受診しているということが示されました。また、一見しただけでは病気であるとわかりづらいため、周囲の理解が得られず、就労や日常生活で困難が強いられることもあります。

バイオジェンについて
神経科学領域のパイオニアであるバイオジェンは、最先端の医学と科学を通じて、重篤な神経学的疾患、神経変性疾患ならびにその関連疾患領域の革新的な治療法の発見および開発を行い、その成果を世界中の患者に提供しています。1978年にチャールズ・ワイスマン、ハインツ・シェイラー、ケネス・マレー、ノーベル賞受賞者であるウォルター・ギルバートとフィリップ・シャープにより設立されたバイオジェンは、世界で歴史のあるバイオテクノロジー企業であり、多発性硬化症の領域をリードする製品ポートフォリオを持ち、脊髄性筋萎縮症の最初の治療薬を製品化いたしました。また、多発性硬化症および神経免疫疾患、アルツハイマー病および認知症、運動障害、神経筋障害、急性神経疾患、神経認知障害、疼痛、眼疾患といった神経領域の研究においても最先端の活動を展開しています。バイオジェンは生物製剤の高い技術力を活かし、高品質のバイオシミラーの製品化にも注力しています。バイオジェンに関する情報については、https://www.biogen.com/ およびSNS媒体Twitter , LinkedIn , Facebook , YouTube をご覧ください。

バイオジェン・ジャパンは、米国バイオジェンの日本法人です。世界で有数の歴史のある独立系バイオテクノロジー企業の日本法人として、日本では2000年より事業を展開しています。「神経科学の不可能を、可能に。」をビジョンに掲げ、日本の患者さんにも革新的な医薬品やより良い治療環境を提供すべく活動を展開しています。

バイオジェン・ジャパンに関する情報については、https://www.biogen.co.jp/ 、およびSNS媒体Twitter , Facebook , Instagram , YouTube をご覧ください。

参考文献
  1. 堀内泉, 吉良潤一.多発性硬化症.田村晃, 松谷雅生, 清水輝夫編.EBMに基づく脳神経疾患の基本治療指針.メジカルビュー社; 2002:276-79
  2. 公益財団法人難病医学研究財団:難病情報センター 特定疾患医療受給者証所持者数 https://www.nanbyou.or.jp/entry/1356
  3. Kinoshita M, Obata K, Tanaka M. Latitude has more significant impact on prevalence of multiple sclerosis than ultraviolet level or sunshine duration in Japanese population. Neurol Sci. 2015;36(7):1147-51.
  4. バイオジェン・ジャパン株式会社 多発性硬化症の患者さんの実態調査 (2017年5月30日発表)https://www.biogen.co.jp/ja_JP/news-insights/japanaffiliatenews/2017-05-30-news.html
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