本資料は、米バイオジェン社が 2026年1月12日(現地時間)に発表したプレスリリースの日本語訳として発表させていただくものです。内容につきましては原本である英文が優先します。

 

バイオジェン、脊髄性筋萎縮症治療薬のスピンラザ®(ヌシネルセン)について、欧州委員会から高用量投与レジメンの承認を取得

 

  • 今回の承認は未治療およびヌシネルセンで治療中のSMA患者さんに対するスピンラザ50 mgおよび28 mgの投与レジメンのベネフィットを示したDEVOTE試験のデータに基づく
  • バイオジェンは科学的イノベーションとSMA当事者の治療アウトカムを強化するコミットメントのもと、SMA治療を前進させるべくSMAコミュニティとの協働に注力

米国マサチューセッツ州ケンブリッジ: 2026年1月12日: バイオジェン(NASDAQ略称BIIB)は、欧州委員会(EC)が5q脊髄性筋萎縮症(SMA)の治療薬としてスピンラザ®(ヌシネルセン)の50 mg/5 mLおよび28 mg/5 mLの高用量投与レジメンの販売を承認したことを発表しました。5q SMAはSMA全症例の約95%を占める最も一般的なものです。スピンラザに対するEUの販売承認は今回の高用量投与レジメンを含めて更新されました。新規の高用量レジメンは、初期投与レジメンとして50 mgを14日間隔で2回投与し、その後28 mgの維持投与レジメンを4ヵ月ごとに投与するという、より迅速な初期投与フェーズで構成されています。12 mg投与レジメンから移行する患者様は次回の12 mg投与の代わりに50 mg投与の後、4ヵ月ごとに28 mgの維持投与レジメンで治療されます。スピンラザは腰椎穿刺術の経験のある医療従事者による腰椎穿刺で髄腔内に投与されます。

バイオジェンのエグゼクティブバイスプレジデントで開発責任者であるプリヤ・シンハル(Priya Singhal)医学博士(M.D., M.P.H.)は次のように述べています。「2017年にEUに承認されて以来、スピンラザはSMA治療の新たな基準の確立に寄与し、全世界で1万人以上の乳幼児、小児、ティーンエイジャー、および成人のSMA当事者の方々を治療してきました。私たちは、SMA当事者の皆さんの高まるニーズに対応するために開発した、スピンラザの高用量投与レジメンをお届けできることを誇らしく思うとともに、一日も早くこのレジメンをEUのSMAコミュニティにお届けすることに注力しています。今回の承認を実現に導いてくださったSMAコミュニティのご貢献に心から感謝しています」。

今回の欧州委員会による承認は、臨床第II相/第III相および長期延長試験というDEVOTE試験の3つのパートからのデータに基づいています。DEVOTE試験の中心的なコホートの結果によると、スピンラザの高用量レジメンによる治療を受けた未治療で症状を有する乳幼児は、事前に設定されていたENDEAR試験のシャム対照群(未治療)との比較で、「フィラデルフィア子ども病院乳幼児神経筋疾患スコア(CHOP-INTEND)」で測定された運動機能で統計学的に有意な改善を示しました(平均差: 26.19ポイント; +15.1 対 -11.1、 p<0.0001)。また運動機能の改善は、低用量投与レジメンから移行した様々な年齢や異なるタイプのSMAを有する非盲検コホートの参加者でも観察されました。これらの参加者は「拡大ハマースミス機能的運動スケール」で、ベースラインから302日時点で平均1.8ポイントの改善[SD 3.99]を示しました。

ローマ(イタリア)のカトリック大学小児神経科学のユージェニオ・メルクーリ(Eugenio Mercuri, M.D., Ph.D.)教授は次のように述べています。「DEVOTE試験の結果は、この新しい投与選択肢が12 mgの投与レジメンと総じて一貫する安全性プロファイルを示しつつ、有意義な治療アウトカムを提供できるという心強いエビデンスとなります。私はSMA治療における目覚ましい前進を目の当たりにしていますが、まだ課題があることは明らかです。スピンラザの高用量投与レジメンに対する欧州委員会の承認は、それらの課題に対処しSMAと生きる皆さまの治療を前進させる重要な一歩です」。

本試験を通じて高用量投与レジメンは全般的に良好な忍容性を示し、報告された有害事象はSMAおよびヌシネルセンの既知の安全性と一貫性がありました。長期延長試験においてヌシネルセンの高用量の継続投与による新たな安全性の懸念は認められませんでした。DEVOTE試験で高用量レジメンを投与された参加者の10%以上で発症し、シャム対照群より5%以上多く発症した最も一般的な有害事象は、肺炎、COVID-19、誤嚥性肺炎、栄養不良でした。

ヌシネルセン投与に際しての特別な警告および注意として、腰椎穿刺術に関わる有害反応、血小板数の低下、血液凝固異常、腎毒性、水頭症(脳内での脳脊髄液の過剰な貯留)があります。

SMAヨーロッパのCEOであるニコル・ガセット(Nicole Gusset)は次のように述べています。「私たちはSMAに関わるコミュニティとしてSMA当事者に対する選択肢を拡大し、SMA治療における継続したイノベーションを強化する進歩を歓迎します。今回の承認は、長期的なSMA治療への個別化アプローチを可能にし得る、より広範な可能性に貢献する持続的な研究と投資の重要性を強調するものです」。

更新された製品情報概要は欧州医薬品庁のウェブサイト www.ema.europa.euに掲載されます。

スピンラザの高用量投与レジメンは日本でも2025年9月に承認されており、米国食品医薬品局(FDA)では審査中で2026年4月3日までに決定が下される見込みです。バイオジェンはSMA当事者の皆さんのためにこの新たな治療選択肢を推進するために世界中の規制当局と協働しています。

*ENDEAR試験は、スピンラザ12 mgの規制当局による承認の根拠となった重要な2試験のうちの1試験です。

DEVOTE試験について
DEVOTE試験は臨床第Ⅱ/Ⅲ相無作為化用量漸増対照試験で、高用量(50 mg/28 mg)のスピンラザ投与の安全性、忍容性、薬物動態、および有効性を評価するものです。本試験は世界中の約42施設で様々な年齢や異なるタイプのSMAの被験者145人を組み入れました。DEVOTE試験は非盲検の安全性評価コホート(パートA)、二重盲検実薬対照無作為化治療コホート(パートB)、および現在承認されているスピンラザの12 mg用量から本試験の対象である高用量レジメンに移行する被験者のその後の安全性と忍容性を評価するための非盲検治療コホート(パートC)で構成されています。

パートBは、中心となる未治療の乳児期発症型コホート(75例)と、未治療の後期発症型コホート(24例)で構成されています。パートBの主要評価項目は、CHOP-INTENDのベースラインから6ヵ月時点までの変化量を測定し、ヌシネルセンの高用量投与レジメンを第III相ENDEAR試験の対応するシャム対照群と比較しました。ENDEAR試験は、スピンラザ12 mgの規制当局による承認の根拠となった重要な2試験のうちの1試験です。

パートCは、スピンラザ 12 mgから50 mg/28 mgに移行した小児及び成人(40例)を評価した高用量投与レジメンの非盲検試験です。

スピンラザについて
スピンラザ(ヌシネルセン)の高用量投与レジメンは50 mg/5 mLおよび28 mg/5mLの注射剤で、脊髄性筋萎縮症(SMA)の乳幼児、小児、成人の治療薬として欧州連合と日本で承認されています。ヌシネルセンの高用量投与レジメンは現在米国食品医薬品局(FDA)による審査中で、2026年4月3日までに決定が下される見込みです。スピンラザの12 mg/5 mL髄注はSMA治療薬として71ヵ国以上で承認されています。

スピンラザの低用量レジメンは様々な年齢や異なるタイプのSMAで有効性を示しており、最長10年間治療を受けた参加者のデータに基づく十分に確立された安全性プロファイルも有しています。臨床試験で最も多く観察された有害事象は、呼吸器感染症、発熱、便秘、頭痛、嘔吐、腰痛でした。いくつかのASO薬投与後には腎毒性や急性で重篤な血小板数減少を含む血液凝固異常が観察されていますが、それらは臨床検査によりモニターすることができます。

バイオジェンは、スピンラザを開発・製造・製品化するためのグローバルな権利を、アイオニス・ファーマシューティカルズ社(NASDAQ略称IONS)から供与されています。詳細は、各国の製品ウェブサイトをご覧ください。米国については、Important Safety Information および full Prescribing Information をご覧ください。

バイオジェンについて
1978年の創立以来、バイオジェンは世界をリードするバイオテクノロジー企業で、患者さんの人生を変革し、株主や私たちのコミュニティに価値をもたらす新薬をお届けするために革新的なサイエンスを開拓しています。私たちは優れた治療アウトカムをもたらすファースト・イン・クラスの治療薬や治療法を推進するために、人類の生物学に対する深い理解を応用し、異なるモダリティを活用します。私たちは長期的な成長をもたらすために投資利益率のバランスを考慮した上で、果敢にリスクを取るというアプローチを採択しています。

バイオジェンに関する情報については、https://www.biogen.com/ およびSNS媒体X, LinkedIn, Facebook, YouTubeをご覧ください。

参考文献
  1. Crawford TO, et al. Exploring Higher Doses of Nusinersen in Spinal Muscular Atrophy: Final Results From Parts B and C of the 3-Part DEVOTE Study. Presented at: World Muscle Society (WMS) Congress; 2024; Prague, Czechia.
  2. Farrar MA, Kiernan MC. The Genetics of Spinal Muscular Atrophy: Progress and Challenges. Neurotherapeutics; 2015; 12:290–302.
  3. European Medicines Agency. SPINRAZA Summary of Product Characteristics. Available at: https://www.ema.europa.eu/en/documents/product-information/spinraza-epar-product-information_en.pdf. Last accessed: December 2025.
  4. Based on commercial patients, early access patients, and clinical trial participants through December 31, 2022.
  5. Core Data sheet, Version 13, October 2021. SPINRAZA. Biogen Inc, Cambridge, MA.
  6. Finkel RS, et al. Final Safety and Efficacy Data From the SHINE Study in Participants With Infantile-Onset and Later-Onset SMA. Presented at: Cure SMA Conference; 2024; Austin, Texas.
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