本資料は、米バイオジェン社が 2026年3月30日(現地時間)に発表したプレスリリースの日本語訳として発表させていただくものです。内容につきましては原本である英文が優先します。

 

バイオジェン、FDAから脊髄性筋萎縮症治療薬のスピンラザ®(ヌシネルセン)について高用量投与レジメンの承認を取得

 

  • 今回の承認は、未治療ならびにヌシネルセンで治療中のSMA患者さんに対するスピンラザ高用量投与レジメンの有効性・安全性を示したDEVOTE試験のデータに基づく
  • スピンラザ高用量投与レジメンは数週間以内に米国で提供開始予定であり、EU、スイスおよび日本でもすでに承認済

米国マサチューセッツ州ケンブリッジ:2026年3月30日:バイオジェン(NASDAQ略称BIIB)は、米国食品医薬品局(FDA)が脊髄性筋萎縮症(SMA)の治療薬として、スピンラザ ®(一般名:ヌシネルセン)高用量レジメンである50 mg/5 mL及び28 mg/5 mLを承認したことを発表しました。スピンラザの従来のレジメン(12 mg)を裏付ける10年以上の臨床データに基づき、スピンラザ高用量投与レジメンは、負荷投与と維持投与の両期間を通じて高濃度の薬物を送達するように設計されており、SMAコミュニティのニーズに対応する新たな選択肢を提供します。

スピンラザの高用量投与レジメンは、今後数週間以内に提供可能となる予定で、スピンラザの治療を初めて受ける患者さんには負荷投与期を加速させ、14日間隔で50 mgを2回投与後、4ヵ月毎に28 mgの維持投与を行います。従来のレジメンから移行する患者さんは、1回の50mgの負荷投与後、これまで同様に4ヵ月間隔で維持投与を行います。

セント・ジュード小児研究病院(St. Jude Children’s Research Hospital)の試験的ニューロセラピューティクス・センター(CENT)所長であるリチャード・フィンケル(Richard Finkel)医師は次のように述べています。「患者さんの人生を変えると私たちが認識している治療法を基盤として、ヌシネルセンの用量最適化は行われました。高用量投与レジメンは、十分に解明された安全性プロファイルを維持しつつ、臨床的に意義ある有効性を示しました。スピンラザ高用量投与レジメンは、今後のSMA診療において重要な役割を果たすと確信しています」。

今回のFDAによる承認は、臨床第II相/第III相DEVOTE試験の3つのパートからのデータに基づいています。DEVOTE試験の中心的なコホートの結果によると、スピンラザの高用量レジメンによる治療を受けた未治療で症状を有する乳幼児は、事前に設定されていたENDEAR試験のシャム対照群(未治療)との比較で、「フィラデルフィア子ども病院乳幼児神経筋疾患スコア(CHOP-INTEND)」で測定された運動機能で統計学的に有意な改善を示しました(平均差: 26.19ポイント; +15.1 vs. -11.1、 p<0.0001)。

バイオジェンのエグゼクティブバイスプレジデントであり開発部門の責任者であるプリヤ・シンハル(Priya Singhal、M.D.、M.P.H.)は次のように述べています。「バイオジェンは過去10年間にわたり、SMA患者さんのケアの進歩に役立つよう、耳を傾け、学び、革新を続けてきました。10年以上ものスピンラザの臨床データに基づいた高用量投与レジメンの開発は、その基盤の強さと、治療選択肢を最適化するというSMAコミュニティに対するバイオジェンの揺るぎないコミットメントの双方を反映しています。このマイルストーン達成に向けた支援と貢献に対し、SMAコミュニティに心より感謝申し上げます」。

DEVOTE試験において報告されたスピンラザの高用量投与レジメンの安全性プロファイルは、従来のレジメンでの既知の安全性と概ね一致していました。スピンラザ高用量を投与された乳児発症型SMA被験者の10%以上に発現し、シャム対照群より5%以上多く発現した最も一般的な副作用は、肺炎、COVID-19、誤嚥性肺炎および栄養障害でした。COVID-19は、比較に用いたシャム対照群が実施されたENDEAR試験の時点では発現していませんでした。

Cure SMAの会長であるケネス・ホビー(Kenneth Hobby)氏は次のように述べています。「約10年前、スピンラザの承認はSMAの治療における大きな転換点となり、コミュニティのそれまでの考えを大きく変え、バイオジェンは何千人ものSMA患者にとって信頼できるパートナーとなりました。今回のスピンラザ高用量投与レジメンの承認により、SMAコミュニティのアンメットニーズへの対処が前進しました。バイオジェンはSMAコミュニティのニーズを理解し、SMA患者の日常生活を改善できる研究を前進させてくれる献身的で積極的なパートナーであり続けています」。

スピンラザの高用量投与レジメンは、EU、スイス、日本でも承認されており、バイオジェンはSMA当事者の皆さんのために本レジメンをお届けするために、世界中の規制当局や国の保健当局と協働しています。
*ENDEAR試験は、スピンラザ 12 mgの規制当局による承認の根拠となった2試験のうちの1試験です。

DEVOTE試験について
DEVOTE試験は臨床第Ⅱ/Ⅲ相無作為化用量漸増対照試験で、高用量(50 mg/28 mg)のスピンラザ投与の安全性、忍容性、薬物動態、および有効性を評価するものです。本試験は世界中の約42施設で様々な年齢や異なるタイプのSMAの被験者145人を組み入れました。DEVOTE試験は非盲検の安全性評価コホート(パートA)、二重盲検実薬対照無作為化治療コホート(パートB)、および現在承認されているスピンラザの12 mg用量から本試験の対象である高用量レジメンに移行する被験者のその後の安全性と忍容性を評価するための非盲検治療コホート(パートC)で構成されています。

パートBは、中心となる未治療の乳児期発症型コホート(75例)と、未治療の後期発症型コホート(24例)で構成されています。パートBの主要評価項目は、CHOP-INTENDのベースラインから6ヵ月時点までの変化量を測定し、ヌシネルセンの高用量投与レジメンを第III相ENDEAR試験の対応するシャム対照群と比較しました。ENDEAR試験は、スピンラザ12 mgの規制当局による承認の根拠となった重要な2試験のうちの1試験です。

パートCは、スピンラザ 12 mgから50 mg/28 mgに移行した小児及び成人(40例)を評価した高用量投与レジメンの非盲検試験です。

スピンラザについて
スピンラザ(ヌシネルセン)の高用量投与レジメンは50 mg/5 mLおよび28 mg/5mLの注射剤で、脊髄性筋萎縮症(SMA)の乳幼児、小児、成人の治療薬として、現在、米国、EU、スイスと日本で承認されています。スピンラザの12 mg/5 mL髄注はSMA治療薬として71ヵ国以上で承認されています。スピンラザは、腰椎穿刺の経験を有する医療従事者又はその指導の下で髄腔内投与されます。

スピンラザの従来のレジメンは様々な年齢や異なるタイプのSMAで有効性を示しており、最長10年間治療を受けた参加者のデータに基づく十分に確立された安全性プロファイルも有しています2-3。臨床試験で最も多く観察された有害事象は、呼吸器感染症、発熱、便秘、頭痛、嘔吐、腰痛でした。いくつかのASO薬投与後には腎毒性や急性で重篤な血小板数減少を含む血液凝固異常が観察されていますが、それらは臨床検査によりモニターすることができます。

バイオジェンは、スピンラザを開発・製造・製品化するためのグローバルな権利を、アイオニス・ファーマシューティカルズ社(NASDAQ略称IONS)から供与されています。

バイオジェンについて
1978年の創立以来、バイオジェンは世界をリードするバイオテクノロジー企業で、患者さんの人生を変革し、株主や私たちのコミュニティに価値をもたらす新薬をお届けするために革新的なサイエンスを開拓しています。私たちは優れた治療アウトカムをもたらすファースト・イン・クラスの治療薬や治療法を推進するために、人類の生物学に対する深い理解を応用し、異なるモダリティを活用します。私たちは長期的な成長をもたらすために投資利益率のバランスを考慮した上で、果敢にリスクを取るというアプローチを採択しています。

バイオジェンに関する情報については、https://www.biogen.com/ およびSNS媒体XLinkedIn, FacebookYouTubeをご覧ください。

参考文献
  1. Based on commercial patients, early access patients, and clinical trial participants through December 31, 2024.
  2. Core Data sheet, Version 13, October 2021. SPINRAZA. Biogen Inc, Cambridge, MA.
  3. Finkel et al. Cure SMA 2024. “Final Safety and Efficacy Data From the SHINE Study in Participants With Infantile-Onset and Later-Onset SMA.”
Biogen-285977